シュタインズ・ゲート!言わずと知れた神アニメで好きな方は多いでしょう。
このアニメは物理学から大いに影響を受けており非常に面白い世界を表現しています。
所詮アニメの中の世界の話で現実ではありえないと思うかもしれませんが
これはあながちそうとも言えないのです。
この記事では物理学の最も基本的な理論とも言える相対性理論についてわかりやすく解説してみます。
これがわかるとあなたの世界観は大きく変わるかもしれません。
相対性理論とは
特殊相対性理論と一般相対性理論がありその総称を相対性理論と言います。
どちらもアルベルト・アインシュタインによって記述、発表された理論です。
(シュタインズ・ゲートの語源はアインシュタインからきているのですね…!)
特殊相対性理論は、静止、あるいは等速運動(一定の速度で動いている状態)という限定的な状況下でのみ適用される理論で、それに加速度や重力などを含んでより適用範囲を広げたものが一般相対性理論になります。
では一体、どういう理論なのか、めちゃくちゃ簡単に要約しますと、
「時間と空間は観測者によって異なる相対的なものである」
ということです!
これだけでもロマンを感じずにはいられませんが、???の方も多いかもしれませんね笑
この先ではまず特殊相対性理論についてもう少し詳しく説明していきたいと思います。
特殊相対性理論の原則
原則と言われても既になんだか難しいなあと感じるかもしれませんがご安心ください。
理論を説明する上での共通認識、大前提として置いておかなければいけないので、以下の2つの原則は仮に理解できなかったとしても一旦何も考えずそうなんだと理解してください笑
慣性系というのは慣性の法則が成り立つ状態のことで、もっと簡単に言うと静止している状態か一定の速度で動いている状態です。
仮に静止している人(A)と一定の速度で動いている電車に乗っている人(B)がいるとします。
Aから見える光の速度とBからみえる光の速度は一定であり
Aが感じる物理法則とBが感じる物理法則は同じであるということです。
実際にAとBそれぞれの状況化で鏡を見ても同じように自分が写りますしボールを上に投げても同じようにボールが下に落ちてキャッチできると思います。(まあ光の速度はめちゃくちゃ早いのであまり実感はできませんが…)
これらの原則を前提として特殊相対性理論を紐解いていきます。
とある事象は必ずしも同時に起っていない?!
先ほどの例でBが乗っている電車の中に光源を置いてみます。
図のように一定の速度で右に動く電車があるとして真ん中に光源を置きます。
それに乗っているBとそれを外から静止して見ているAがいるとします。
この状態で光源を点けた場合に左右どちらの壁に早く光が到達するでしょうか。
動いていようが物理法則は同じためB視点では当然の如く左右同時に光が到達しますね。
ではAから見るとどうでしょうか。
光速度不変の原理からAから見みた場合にも光の速度は変わりません。
しかしAから見ると電車は右に動いています。
そのため光源を点けてから先に光が到達するのは図のように左が先になるのです。
A視点で左に到達しているときB視点では到達していない、B視点で右に到達しているときA視点では到達していないということになります。
これは同時性の相対性などと言われています。
ある事象がAとBの視点で同時に起っていないというのは我々の感覚ではあまり信じにくいとは思いますが、次の説明でそれを成り立たせることができます。
動いているものは時間の進みが遅くなる?!
同じ例を使って別のケースを考えてみましょう。
今度は一定の速度で走っている電車の下に光源を置いて光を点けてから天井に到達するまでの時間を計測してみたいと思います。
仮に光は1秒で図の矢印の長さだけ進むとします。
なのでB視点でみると1秒で天井に到達するということにします。
ではA視点ではどうなるでしょうか。
電車は右に動いているのでAから見ると図のように右斜め上方向に光が進んで天井に到達するように見えます。
このとき天井に到達するまでにどれくらい時間がかかっているかは矢印の長さで測ることができます。
B視点の矢印とA視点の矢印を横に並べてみました。
これでわかることはA視点では天井に到達するまでに1秒以上かかっているということです。
つまり、A視点で天井に到達 (1秒以上経過) したとき、B視点では1秒しか経過していないことになります。
言い換えるとAから見るとBは時間の経過が遅いということです。
よくタイムリープなどで語られるのはこの理論ですね。
動いているものの空間は縮む?!
ここまでの結果を考えてみると、次の図に示すC地点までの距離はABの視点でどのようになるでしょうか。
Aから見るとBの時間経過は遅れているのでCに辿り着くまでにAが計測している時間よりも多くの時間がかかってしまうのでしょうか。
実は特殊相対性理論では光速で動くものの空間は縮むと考えられています。
そのためこの例で説明するとBから見えるC地点はAから見えるC地点よりも近くに見えるということになります。
実際にそれを求める計算式がありますが、難しくなってしまうので割愛します笑
これをローレンツ収縮といい、Bの時間経過が遅くなっても矛盾が起きないようになっています。
小さな物質から莫大なエネルギー?!
アインシュタインの相対性理論と言えば必ず出てくる関係式があります。
E=mc2
エネルギー(E)は質量(m)×光速度(c)の2乗である
相対性理論では質量が消失するとエネルギーが発生して、エネルギーが消失すると質量が発生するとされており、その質量とエネルギーの等価性を表したものがこちらの関係式になります 。
何もないところからエネルギーを変換することで質量を生むことができるため、宇宙の起源の話にも繋がってきます。
例えばこの関係式で質量1kgをエネルギーに変換することを考えてみましょう。光速度は約30万km/sと言われていますのでそれの2乗を質量にかけるというだけで、莫大なエネルギーになることが想像できます。
実際に計算すると約 9×1016 ジュールくらいだそうです。
これだけだとあまりピンときませんが、原爆に換算すると約1600個分ほどのエネルギーになります。
恐ろしくも感じますが、エネルギー枯渇問題を解決できるかもしれない重要な発見なのです。
相対性理論は仮説ではない
特殊相対性理論では観測者によって時間や距離(空間)は相対的に変化するもので、唯一不変なのは光速度のみであるとしています。
ここまで聞いてこれらは一つの仮説かなと思った方もいるかもしれませんが、数々の実験で証明されている理論であり、尚且つ私たちの生活でも相対性理論は現役で活用されているのです。
その代表的な例がGPSで、GPS衛星は地球の周りをかなりのスピードで回っています。
そのため地上と衛星では時間の進みが異なるので相対性理論に基づいた計算式で微調整をしているのです。
これをしなければカーナビの位置情報はかなりずれてしまうのだとか。
現代物理学においても基礎として未だに覆ることがないこの相対性理論をアインシュタインはなんと1905年の当時26歳の時に発表しているのです!
すごすぎて天才以外に言いようがないですね笑
妄想
なんだかシュタインズ・ゲートもアニメの話ではなく現実で起こりえるような気がしてきますね笑
やっぱ家に引きこもっているより外にでて動いたほうが歳とらないのかなあとか、寿命伸びるのかなあとか妄想しちゃいますね。
光速度が不変だから光と一緒に光速で動けたとしても鏡にはしっかりと自分が写るわけですごく不思議な世界。
でも光って量子力学的に言うと光子なわけで、観測しないと運動量も位置もわからないから光速なんてそもそもないんじゃない?とか思ったり。なんだか考え出すと眠れなくなるのが物理学の面白いところですね!!
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